弱い部分もきちんと描かれていたので、安心して陽の部分を出せた
光一は、浮気性なダメ男。ゆえに、「どの程度ヤキモチを焼くのか」、「あまり執着しない」という話が須藤さんと鶴岡監督との間で交わされたわけですが、ほかにも「女将さん中心に、その街が回っているという存在感であってほしい」というリクエストがあったとか。
「あまり細かいことでセンチメンタルにならずに、ドシッと構えている感じをずっと持っていてほしい、と。でも、人に見せない弱いところも実は持っているということをちゃんと描いていただけたので、安心して表の陽の部分だけを意識的に作るように、監督と話し合っていました」
撮影現場では、「草なぎさんが、ちょっとフーテンっぽい感じで、あっちフラ〜、こっちフラ〜って(笑)。で、たまに顔を合わせると“おぅ、どうだよ”みたいな感じで声をかけてくださったり、山崎くんと私が話していて、それを草なぎさんがちょっと遠くで聞いてクスッと笑っていたり」だったそう。それは劇中の3人の関係性にも似ていて、「意識的にそういう距離感を保ってくださっていたんだと思います。いい距離感でした」。
明美の弱さがのぞけるシーンでは、「子供も子供なりに母親の気持ちを感じ取っていて。そういう心情も描いていただけたと思います」。