面白くてなかなかない作品には若い才能とチャレンジがある
本作のメガホンを取った鶴岡監督は、1988年生まれ。「同世代の監督だと、どういうシーンを撮りたいか理解してからスタートしたい気持ちがあるんですよね。例えば、自分がどう撮られているのか、わからない状態でカメラ前に立つことって、あまりなくて」という須藤さん。ただ、今回は「世代が離れているからこそ、全部……“もう若い子に全部任せる!”みたいな(笑)」状態だったといい、だからこそなのか、「でき上がったときに、すごい感動がありました」。なぜなら、「監督の頭の中で見えていたものがわかって、そこには若い才能とかチャレンジがあったので」。
「スタートからゴールまでの間に、ものすごいことが起こっているんだけれども、実際問題はたった一歩前に踏み出たぐらいのことで。サトシが成長する過程で背中をポンッと押すようなきっかけはあるんですよ。でも、“大きなきっかけがあって、大きな一歩を踏み出した”ではなくて。ちょっと面白い映画だなと思いますし、なかなかない作品だなと思います。出てくるのは、みんないい人ですからね」
「ちゃんとできてます? 大丈夫ですか? 何撮ってます?」と言いつつも、「監督の中に、“絶対”があると信頼できた」と須藤さん。