コズエが撒いていったものは、「命みたいなものの結晶、元気なパワーみたいなものを全部託していったのかなという感じがしました」。 映画を観て改めて思った、人生を豊かに過ごす秘訣 思春期を迎え、サトシは大人になること、変わることに抵抗を感じます。年齢を重ねると、サトシとは別の意味で、例えば自身の衰えや親の老いなど、変わりたくないと思うことも多々ありませんか?
「今は子供の成長によって私もずっと変化をしつづけられているので、私は変わらないほうが怖いですね。でも、子供たちが巣立っていったときが不安かも。親になると、自分が選択肢の中の一番ではなくなるんですよね。で、子供たちが巣立っていくと、また自分を一番に戻さなきゃいけなくなって。それができるのか……。子育ては、自然とその体勢に入っていくじゃないですか。でも、次は意識的に変わらなきゃいけないので、自分はどうなるのかなって思いますね」
須藤さんの言葉に共感する同世代の読者も多いのでは? そんな須藤さんが本作を観て、思ったこととは……。
「日常生活のささいなことでも、楽しいだとか、なんか気持ちが動くことを積極的に自分で発見していくことが大切なのかなって。子供たちを見ていて、これだけのことでこんなに楽しめるんだって目の当たりにすると、自分はずいぶんつまらなくなってきたなと思うんですよね。ささいなことでも楽しみを見つけることが人生を豊かに過ごしていける秘訣なんじゃないかなって、この映画を観て改めて思いました」
須藤理彩/Risa Sudou 俳優
1976年7月24日生まれ、神奈川県出身。98年に連続テレビ小説『天うらら』でヒロインデビューして以降、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。近年の主な出演作に、ドラマ『サバイバル・ウェディング』、連続テレビ小説『半分、青い。』、映画『映画 深夜食堂』、『クハナ!』、『続・深夜食堂』、『茅ヶ崎物語 〜MY LITTLE HOMETOWN〜』、舞台『娼年』などがある。
『まく子』 原作:西 加奈子『まく子』(福音館書店刊)
監督・脚本:鶴岡慧子
出演:山崎 光 新音 須藤理彩/草なぎ 剛
配給:日活
3月15日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー
公式サイト/
http://makuko-movie.jp VIDEO © 2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)
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