【パーツ編】
「八掛は何色にしますか?」「胴抜きにもできますよ」―。こんな投げかけにさらっと答えられたら、心でガッツポーズをしちゃうかも!?
八掛(はっかけ)/胴裏(どううら)
どちらも裏地のこと。きものの腰下辺りから裾にかけてつける裏地を「八掛」<または「裾回し(すそまわし)」>と呼び、表地の色柄との組み合わせ次第で印象を変えることができます。また、「八掛」を除いた部分のことを「胴裏」と呼び、白絹や羽二重(はぶたえ…きめ細かくなめらかな風合いが特徴の絹布)などがよく使われています。
裏地のえんじ色の部分が「八掛」、白い部分と袖の中までが「胴裏」です。胴抜き(どうぬき)「胴裏」をつけずに、外から見える可能性のある「八掛」「袖口」「振り」の部分にだけ裏地をつけて、「袷」に見えるように仕立てる方法、またはそのように仕立てたきもののこと。軽くて着やすく、袷では暑い衣替え前後の時期やきもので動き回る際などに適しています。
居敷当て(いしきあて)単衣のきものに縫い付けられる、お尻部分の縫い目や生地を保護するための当て布のこと。立ち座りの動作でお尻部分には大きな力がかかりますが、裏地のない単衣のきものは何度か着るうちに生地がたるんだり、縫い目が割れたりすることがあるため、この「居敷当て」をつけて補強します。
「居敷当て」がつけられた単衣のきもの。