会うのは2度目という二人。すぐに打ち解け、和気あいあいとした対談に。
――英国の作家ジェームズ・バリが、未亡人シルヴィアとその4人の息子たちに出会い、 名作『ピーターパン』を書き上げるまでを、実話をもとに描いた本作品。 石丸さんは、ビリーさんが主演するその舞台を、アメリカで2度ご覧になったそうですね。 石丸幹二さん(以下、敬称略):ええ。1度DVDでも観ていたんですが、実際の舞台の躍動感は想像を上回るものでした。楽曲も魅力的で、終演後に口ずさんでいるお客さんが大勢いましたよ。各キャストのとてもハートのある素晴らしい歌が、心に届いたんでしょうね。僕は特に、落ち込んだ三男のピーターにバリが歌いかけて、2人で一緒に歌うナンバーが好きだったなあ。ジーンときました。
ビリー・タイさん(以下、敬称略):あの場面では、僕も毎回泣きそうになるんです。あまり感情的になると歌えないので、ぐっと我慢しています。バリは、4人の子どもたち、特に父を亡くして心が沈んだままのピーターと心を通わせることで、本来の自分を取り戻し、自身も成長していく人物。子どもたちとの関係性をいかに築いていくかが重要だなと、演じるたびに感じています。