料理人の役を演じるにあたり、自宅でトライアウト
料理を食べるだけでなく、真人には調理をする場面も。そのため、本作に関わっていた期間中は料理することが多かったという斎藤さん。
「今作でいうと、(ラーメンの)主にスープとバクテーについて、なぜその作業をするのかというロジックみたいなものは把握しておきたいと思い、家でいろいろなトライをしてみたり。あとは、ラーメンを食べ歩いて、ラーメンの道に進んだ人たちの湯切りなどの作業を観察しました。バクテーは、今でも作ります。バクテーに出会えたのがうれしくて」
役の上では、食堂を営む叔父のウィーに、真人はバクテー作りの教えを請います。真人にとってのウィー、自身にとってのマーク・リーは「救いでした」。マークは、「僕がちゃんと食事がとれているのか気にしてくれて、奥さんと一緒にいろんなところに連れていってくれたり、サプライズでケーキを用意してくれたり」したそうで、「信じられないくらいよくしてもらいました」と振り返ります。そして、マークとのシーンを「映画の中で最も救われる場面だなと思います」といい、完成作を海外の映画祭で観たときに「マーク・リーが出てくると会場の空気が変わる」と感じたそうです。
マークは、シンガポールでは超メジャーな名コメディアン。斎藤さんは彼のことを「シンガポールの大泉 洋さんと聞いていた」そう。