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不思議2
ジュエリーの本質をどこかに置いてきた日本
ここからもう一つの問題(さらなる不思議といいましょうか)が生じます。それは、あまりにジュエリーの経験が浅いまま一大消費国となってしまったために、ジュエリー業者もお客様も“ジュエリー”というものを、本当に理解していないのではないかということです。
特にジュエリーを作り売る業者が、優れたジュエリーとはどういうものなのか、ジュエリーに求められる美とは何なのかということをそもそも分かっていない。だから、彼らが作るジュエリーは、お客様から見るとどれもピンと来ないものばかり。またそうしたジュエリーが市場にあふれているため、経験や知識に乏しいお客様はそれが良いものだと思って買ってしまう、という現象が起きています。
不思議3.
日本では当たり前。でも日本にしかないジュエリーの販売システム
バブルがはじけた1991年頃から、ジュエリーの売上げは急速に落ち始めます。普通、どんな業界でも、商品が売れなくなったら、「自分のとこの商品はどこが悪いのか」と反省しますよね。ところがジュエリー業界は、そんな疑問を抱いたり省みたりすることをまったくせず、なぜか「自分達の売り方がまずいのではないか」と考えたのです。