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その結果生まれたのが、日本特有の奇妙な販売方法です。ローン販売や催事での販売、お食事あるいは旅行つきの販売会を催す、卸業者が主催する販売会に小売店がお客を連れて行く、などなど。皆さんもどれかは経験されているかもしれませんね。 こうしたジュエリーの売り方は日本特有で、お隣の韓国や中国には存在しません。商品を売るのはお店と決まっています。良くいえば日本商人のたくましさといえるのかもしれませんが、若干無理がありますね。こうした販売方法は一時社会問題化し、ローン販売の規制や消費者契約法といった消費者を保護する法律が生まれました。結果的にこの法は、ジュエリー業界の首をじわりと絞めています。
不思議4.
ジュエリーの水準が上がらない
もう一つ困ったことは、「良くない」ジュエリーがいっこうに市場から消えないことです。知識や経験に乏しいお客様が、いろいろな販売方法を考える宝石店に並んでいるジュエリーをつい買ってしまう、売れるから業者はまた同じような商品を作るという、一種の悪循環が生まれて、いつまでたってもジュエリーの水準が上がりません。この悪循環を止め、市場レベルを上げるには、良くないジュエリーをお客様が買わないことが一番効果的です。つまり、食事とか旅行とかにつられないで、よーく商品を見て、比較検討してから買う、あるいは買わないを決める、これが大事になるのです。