Tips 4
花器を花材で覆い隠す独創的なアレンジメント
「暑い時期も終わり、秋が到来とはいえ、秋の花はまだ多く出回っていない時期。無理に花を活けようとせず、あえて葉ものだけにするのも一案です。特にハーブはナチュラルな香りも楽しめます」。このアレンジメントに使ったハーブはゼラニウムとローズマリー、下部には木苺の葉を挿しています。「低い位置のゼラニウムと木苺の葉は花器やフローラルフォームが見えないように密集させ、高い位置のローズマリーはヒュンヒュンと風になびいているかのように。野に生えている草花のイメージで作ってみてください」。花器を覆い隠すことで、まるで卓上から直接葉が伸びているように見せる、独創的なアイディアが光ります。 市販のフローラルフォーム(オアシス)を上手に取り入れて花あしらいを楽しみたい。
Tips 5
パーティの後は分割してキッチンの片隅に
小さなアレンジを3つ組み合わせた花あしらいは、分割して家の中のちょっとしたコーナーに飾ることができるのも特徴。この日も、おもてなしの役目を終えたグリーン達は、キッチンのシンクの横でもうひと頑張り。水仕事をする多美保さんの目を楽しませています。「ハーブはこうしてキッチンに置くと心地よい香りが広がって、面倒になりがちな片づけも気分よくこなせますよ」と、にこやかに笑う多美保さん。パーティの翌日も違った形でアレンジを飾る工夫は、「最後まで楽しんであげたい」という植物に対する優しさでもあるのです。 キャンドルと組み合わせたグリーンを分割すると、キッチンのちょっとした場所に飾れる小さなアレンジメントに。
横瀬多美保/Tamiho Yokose
インテリアスタイリスト
東京都生まれ。テーブルコーディネーター、インテリアスタイリスト。テーブルコーディネーターの故クニエダヤスエ氏に師事。女性誌や料理本、百貨店のディスプレイなどのスタイリングに携わる。新旧、和洋を自在に織り交ぜた、モダンでエレガントなコーディネートに定評がある。『家庭画報』とのおつきあいは30年近く。流行や時代の変化をしなやかに受け止めながら、幸福感漂う美しい暮らしを提案し続けている。
『テーブルコーディネートから始まる 美しい暮らしのインテリア365日』 2019年10月2日発売!
『家庭画報』をはじめとする女性誌で活躍する、インテリアスタイリスト・横瀬多美保さん。ご自身の1LDKでの暮らしを1年間にわたり追った『家庭画報.com』の人気連載が、ついに一冊の本になりました。コーディネートの組み立て方、“自分らしい”空間の作り方も初公開! 今すぐ活用できる暮らしのtipsが満載です。