アトリエシムラ Shop & Gallery
花から生まれた色に触れ、奥深き京の春を知る
最後にご紹介する「アトリエシムラ Shop& Gallery」の小物も花との繋がりが深いもの。いずれも植物からとった染料で糸を染め、布に織り上げています。
京都・嵯峨にある工房で制作を続ける染織家・志村ふくみさんの孫の昌司さんが2年前に立ち上げたブランドで、着物をはじめ帯揚げや帯締め、数寄屋袋や名刺入れなど、日々使えるものを扱っています。
春ははんなりとした色のものが多く並び、色の材料をうかがえば、桜や烏野豌豆とのこと。桜は花が咲く前の冬の幹や枝を使います。
手染めした帯揚げや帯締めなど、春の花で染めたものはどこか可憐で初々しさがあります。
春染 1620円(税込み)。また、3月から販売を始めたアトリエシムラ×櫻井焙茶研究所のブレンド茶「春染」にも桜を使用。緑茶に桜花や桑の葉、蓬(よもぎ)を合わせたオリジナルのお茶で、花の命と香りを楽しむ季節限定のお茶です。
左から、帯締め♯桜 3万7800円(税込み) 、帯揚げ♯桜 2万3760円(税込み)、帯揚げ♯烏野豌豆 2万3760円(税込み)。 アトリエシムラ Shop & Gallery 京都本店
京都府京都市下京区河原町通四条下る市之町251-2 壽ビルディング2階
電話 075-585-5953
営業時間 11時~18時
水曜、木曜休(祝日の場合は営業)
https://www.atelier-shimura.jp/五感で、花の姿かたち、色や香り、味わいまでを楽しむ京都。この春は、咲く花だけでなく、さまざまな形に変容した花を見つけてみてはいかがでしょう。
西村晶子/Shoko Nishimura
京都の老舗から新店まで、食を取り巻く文化などを独自の目線で取材。20数年、『家庭画報』の京都企画を担当し、さまざまな記事を執筆。