テーブルコーディネーターやインテリアスタイリストとして『家庭画報』のページを彩ってきた横瀬多美保さん。あらゆるものに美を見いだし、独自の感性でリュクスな空間を創造し続けてきました。そして今、しっくりくるのは上質でありながらもくつろぎ感のあるスタイル、といいます。〝生活の中に、美が息づく〟そんな日々の暮らしに豊かさを添える素敵なアイディアを巡ります。LESSON 3
キッチンにもアートを! 日々の台所仕事が楽しくなるアイディア
多美保さんの家を訪れると、生活空間が美しくあることは幸せな日々に繋がっている……そんな、インテリアが与える不思議な力を感じます。そのひとつが、キッチンスペース。料理をしている多美保さんの姿は、いつも楽しそう。キッチンで過ごす時間が喜びになるアイディアを探りました。 フィグ(イチジク)をモチーフにしたKOKIN氏のアート作品の傍らには、いつもフレッシュな色彩の果物を添えている。
Tips 1
1枚のアートがキッチンを見せる場にする
多美保さんのキッチンは、ダイニングスペースと接しています。「ダイニングテーブルに着席してキッチンの方向を見ると、ちょうどキッチンの奥の壁が目に入ってくるんです。その壁に、何か飾りたいなと思っていたところに出会ったのがこの作品」。多美保さんが選んだのは、以前から憧れていたKOKIN氏のアート作品。多美保さんが好きなフィグが力強い筆致でリズミカルに描かれています。銀座一穂堂での個展を訪れた際に、出会って一目でキッチンに飾ろうとひらめいたのだそう。「パブリックスペースの壁面作品も手がけていらっしゃるKOKINさんの作品は、インテリア的にも合わせやすいように思います。大好きな作品が身近にあるだけで気分が上がりますよね」と多美保さん。ちなみに揚げ物などで油を使うときは、もちろん一旦外してから調理するそうです。