人気急上昇中の個性派俳優、小手伸也さん。劇団を主宰し、作・演出家としての顔も持つ。テレビドラマやバラエティ番組で注目を集める小手伸也さんが、日本初上演の舞台に出演します。作品は、英国の劇作家・脚本家トム・ストッパードと先頃他界した作曲家アンドレ・プレヴィンが俳優とオーケストラのために書いた、“自由”を巡る異色作『良い子はみんなご褒美がもらえる』。原題『Every Good Boy Deserves Favour』は、五線譜を覚えるための英語の語呂合わせのフレーズなのだとか。小手さんの心境は? そして、その素顔は……?
――タイトルにもウィットを感じる本作品。俳優と35人編成のオーケストラが舞台上で共演するそうですね。「まだ稽古場にオーケストラが入っていないので、僕も正直、イメージが追いついていないんですが、オーケストラピットではなく、同じ舞台上にいるオーケストラの皆さんと一緒にお芝居をしていくという、ひねりが利いた面白い構造になっています。そこにダンサーの方達も加わったこの作品を、世界的な振付家でもあるウィル・タケットさんはどう演出していくのか? 出演者ながらワクワクした気持ちで、シーンの全体像の完成に取り組んでいます」
――小手さんには、劇中でヴァイオリンを弾くシーンもあるとか。実はヴァイオリンが得意?「いえ、全然! そんな特技があったら、プロフィールにデカデカと載せてますよ(笑)。ウィルさんはイメージを重視したいとのことで、僕の演奏場面をあまり具体的に見せない方向を探っているところです。でも一応、ちゃんとした構え方と弾き方は練習しています」