アリーナのコーチでもあるエテリコーチのもとで、一気に階段を駆け上ったエリザヴェート・トゥルシンバエワ選手。小柄で童顔ですが、現在19歳。4回転のコンボも練習では決めているという話もありますし、今後も台風の目になりそうです。女子の4回転時代が遂にやってきましたね。写真/松尾/アフロスポーツエリザヴェート・トゥルシンバエワ選手(カザフスタン)
FS「Otono Porteno 」148.80点4位(SP「月光ソナタ」75.96点 3位、 合計224.76点 2位)
今大会で活躍したスケーターを挙げるときに外せないのが、エリザヴェート・トゥルシンバエワ選手。モスクワ生まれの19歳ですが、ご両親はカザフスタンの出身です。FSでまさかの4回転サルコウを決めてきました!
見事、総合で2位に躍進し、表彰台へ。でも、それもSPをノーミスで終え、SP、FSともに安定した演技を披露できたからこそ。これだけ実力が拮抗した選手が増えてくると、やはりミスを最低限に抑え、2本揃えることができた選手が表彰台にのぼる結果につながります。
それにしてもエリザベート・トゥルシンバエワ選手。緊張感漂うこの場で4回転サルコウを決めてくるとは。2013年から指導を受けていたオーサーコーチ、トレイシー・ウィルソンコーチのもとを離れ、今シーズン前からエテリ・トゥトベリーゼコーチの指導を受けるようになりました。その後の急速な覚醒ぶりを見るに、エテリコーチの女子選手を導く手腕はやはり凄いですね……。
そのあとの2回転アクセル-3回転トウループを決めきれなかったので、FSだけを見ると4位ではありますが、逆に言えばまだ伸び代があるわけです。全てを完璧に滑りきったとき、どこまで点を伸ばしていくのか。久しぶりに復活の姿を見せてくれたエフゲニア・メドベージェワ選手を含めたロシア女子や日本女子と競い、高め合っていく存在になりそうな、今後、要注目の選手です!