映画やドラマに欠かせない名優、寺島 進さん。現代劇から時代劇、戦隊物まで、30年以上にわたってジャンルを問わず活躍している。中島貞夫監督に直談判して出演が決定
『木枯し紋次郎』シリーズや『新・極道の妻たち』など、多くの傑作を撮り続けてきた巨匠・中島貞夫監督が20年ぶりにメガホンを取り、数々のちゃんばら映画を育てた京都撮影所の伝統を支える技術職人たちとともに生み出した映画『多十郎殉愛記』で、抜刀隊隊長・溝口蔵人役を演じた寺島 進さんは、殺陣師の宇仁貫三さんに師事し、殺陣を学んだ経験が。本作では、脱藩浪人の多十郎(高良健吾)に立ち塞がる最強の敵として登場します。実は、本作への出演は、寺島さんの直談判の結果だそう。
「昨年の春先頃、(別作品の撮影で)東映京都撮影所にいまして。この作品の台本がメイク室にあったので、ちょっとのぞかせていただきましたら、抜刀隊隊長・溝口蔵人役の役者名がまだ書いてなかったんですね。そしたらちょうど中島監督が撮影所にいらっしゃるということで、直談判に行きました。自分の役者人生は殺陣が原点で。立ち回りとかアクションとか、そういうことがこの世界に入るきっかけだったんですよ。その殺陣が、自分の得意な分野が、生かせる役柄だと強く感じたので、是が非でもやらせていただきたい、と」