旬の野菜は、あまり手をかけず、素材そのものの味を楽しみたいですよね。そこで本日はみずみずしい春キャベツのおいしさを最小限の調理で引き出す、「シンプル リトル クチーナ」佐藤夢之介シェフのレシピをお届けしましょう。ニンニクオイルをひいてアンチョビを入れたフライパンで、芯付きのまま大きく切った春キャベツを強火で焼きあげます。
春キャベツや白菜などの葉物野菜は、中火や弱火で焼くと水分が出てしまい、火が通った頃にはクタッとしてしまうため、強火で焼き付けるのがポイント。強火で焼くことによって春野菜の香ばしさと瑞々しさを閉じ込めることができます。フライパンにのせたらあまりいじらず、切り口をしっかり焼きましょう。キャベツの新しい味わいが感じられますよ。『旬の野菜でシンプル・イタリアン』より。
【材料 2人分】
・春キャベツ 1/2個
・アンチョビ 2枚
・
ニンニクオイル 大さじ2
【作り方】
1:春キャベツは芯付きのまま、大きさによって4~6等分のくし切りにする。
2:フライパンにニンニクオイルをひき、弱火にかけアンチョビを入れてほぐし、次に1のキャベツを切り口を下にして入れ火を強火にする。
3:焼き色が付いたらひっくり返し、火を弱め蓋をして蒸し焼きにする。キャベツに火が通って芯に竹串が通るようになったら器に盛り付ける。
著者は東京・小石川のイタリアンレストラン「シンプル リトル クチーナ」オーナーシェフ。料理は野菜が中心で、肉、卵、チーズ以外の乳製品を使いません。しかし肉好きが敬遠する「健康そうだけど物足りない料理」ではなく、肉好きをも満足させる充実した美味しさが特徴です。秘密は昆布だしをはじめとするだしの使い方にあります。かといって和風イタリアンではなく、「佐藤夢之介のイタリアン」としかいえない料理なのです。四季のレシピをお楽しみください。
佐藤夢之助(著)
定価:本体1,500円+税
撮影/西山 航