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九州中のおいしいものが集まる博多から、日本の芸術美を伝える「馳走なかむら」

2019.05.15

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「おいしい福岡」最新案内 第7回(全9回) わざわざ訪ねたい味がある。福岡は今、上質なものを求める外国人観光客が急増し、世界中から注目を集めています。また、“本物を伝えたい”と帰福した料理人が活躍したり、女性が気軽に楽しみやすい名物料理のお店も進化中。最新の美味をご案内します。 前回の記事はこちらから
馳走なかむらの種類豊富な八寸

自家製のからすみや白アスパラガスのサーモン巻きなど、種類豊富な八寸。皐月らしいちまきは「天然鯛の寿司」。兜の中は「白魚の梅肉おろし」。器は台代盤有職紋散らし。伊勢神宮に伝わるものの写しだという。

馳走なかむら(対馬小路)―中村 亨さん
「雅な九州を五感で満喫していただく、唯一無二の舞台に」


博多祇園山笠が走り抜ける大黒通り沿いに静かに佇むかに佇む「馳走なかむら」。味はもちろん、空間芸術としての日本料理の世界を伝える、福岡で稀有な存在の店として知られています。


「本物を伝える店を……その強い思いだけで店を出しました。建築家や書道家の先生がた、名品を扱う器屋さんなどにご指南を受け、料理屋としての形を日々探求しています」と店主の中村 亨さん。

中村 亨さん

中村 亨(なかむら・あきら)さん
1973年、福岡県北九州生まれ。奈良の料理旅館「菊水楼」を経て、魚市場で学んだ後、北九州市にて「馳走なかむら」を開店。2014年発行の『ミシュランガイド福岡・佐賀』で1つ星を獲得。2016年、博多に移転。海外で日本料理を伝える活動なども行っている。


馳走なかむらの設計は建築家・杉原明氏が担当

設計は京都「未在」や「草なかひがし」などを手がけた建築家・杉原明氏が担当。数寄屋造りの空間は、京都から運んだ聚楽土の壁に囲まれており、随所に季節の花や、書道家・甲斐玲子氏の作品、博多人形や博多水引なども。土間には常に水が打たれ、静謐な印象です。
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