トート役に決まって、訪れた感情は驚き、不安があってからの喜び
そもそも古川さんは、トートという役のどこにそれほど惹かれたのでしょうか。最も魅了されたのは、「とにかく格好いい」というトートの代表的ナンバー『最後のダンス』。
「日本版もすごく格好いいんですけど、海外版では(役者が)アレンジするし、フェイクもすごくて格好よくて。それに加えて、トートのコスチュームも素敵ですし、“死”を演じるというとても演劇的な部分にもすごく惹かれて、自分ならどう演じようって思いながら観ていたりもしました」
「いつか」と思っていたトート役が今、目の前に。その話を聞いたときは、「早くチャンスをいただけたなという衝撃が走りました。喜びより驚きのほうが強かったですね」と古川さん。
「うれしさは3番目。大丈夫なのかな、今の自分にできるかなという不安が驚きのあとにあってからの喜びでした。でも今は、この役をしっかりお届けしなきゃいけないっていうプレッシャーを感じています。だから、喜んでいる期間は短かったかも……。どうやろうとか、このナンバー歌うんだなとか、演じるにあたっていろいろな思いが出てきています」
『エリザベート』は「日本を代表するミュージカルだと思っていますし、大好きな作品でもあるので、参加できる喜びも感じています」。