そして会場に流れてきたのは2009/10シーズンのFSで、2010年2月のバンクーバー五輪、同年3月のトリノ世界選手権で使用された「前奏曲 『鐘』」。最初に登場したジェフリー・バトルさんも2004/05 シーズンのSP として使った思い入れの深いプログラムなだけあり、キレッキレのステップワークで観客を魅了していました。2010年のバンクーバー五輪、トリノ世界選手権でのFS「鐘」。「真央メドレー」で見せたジェフリー・バトルさんのスパイラルの美しいこと。
「鐘」後半からバトンタッチして滑った小塚崇彦さんがこれまた本当にお見事! 浅田さんの振付を完全コピーして見せてくれたのです。 あのステップワークから、腕の動き、スピン、フィニッシュポーズに至るまで浅田さん流「鐘」の再現に、会場は大盛り上がり。 浅田さんの滑りのリズムも含めて、ここまで完コピできる小塚さんのスケーターとしての非凡さ、センスの良さも再認識できました。 フィニッシュポーズを見るに、浅田さんが優勝したトリノ世界選手権での演技をコピーしたと思われる小塚さん。深い同志愛に思わずこみ上げてくるものがありました。ちなみに、トリノ世界選手権は、髙橋大輔さんも「道」で日本人男子初の金メダルを獲得し、浅田さんと揃ってアベック優勝を果たした記念すべき大会でした。 浅田さんの「鐘」を完全コピーして会場を沸かせた小塚崇彦さん。演技後に笑顔で終ったトリノ世界選手権での演技を真似たところに愛を感じる。
続く「愛の夢」は2010/11,11/12と2シーズン連続で使ったFS。浅田さんの透明感溢れる魅力にぴったりで、人気のプログラムです。チン・ パンさん&ジャン・トンさんの優雅で美しい演技を、観客全員がしばしうっとりと見つめていました。