このシーズンは柔らかい春物のかぶが出回ります。弥生時代に大陸から伝わったという歴史ある野菜は、あくが少ないので食べやすく、消化を促進させるジアスターゼや葉酸がたっぷり。さらに根の部分だけでなく葉もおいしく食べられるうえ、カロテンやビタミン類などの栄養が豊富に含まれています。
藤井 恵さんによる本レシピは、かぶの根をスプーンでくりぬき、肉詰めにして煮汁で煮た一品。かぶの繊細な味を生かすため、あっさりとした鶏ひき肉を合わせます。もちろん、かぶの葉も添えてめしあがれ。『藤井 恵 とっておきの晩酌レシピ』より。
【材料 2人分】
・かぶ 小4個
・かぶの葉 3~4本
・鶏ひき肉 100g
・A [しょうが(すりおろす) 1かけ/酒 大さじ1/2/塩 小さじ1/4/片栗粉 大さじ1/2]
・だし 1と1/2カップ
・B [しょうゆ 小さじ1/2/塩 小さじ1/3]
・C [だしまたは水 大さじ1/片栗粉 大さじ1/2]
【作り方】
1:ボウルにひき肉を入れ、Aを順に加えてその都度よく混ぜる。
2:かぶは皮をむき、縁を7~8mm残し、半分くらいの深さまでスプーンでくりぬく。かぶの葉は熱湯でさっとゆで、4cm長さに切る。
3:くりぬいたかぶの内側に片栗粉少々(分量外)をふり、1を1/4量ずつ詰める。
4:小さめの鍋にだし、3、くりぬいたかぶを入れて中火にかけ、煮立ったらふたをして5分ほど煮て、Bを加え弱火で15分ほど煮る。
5:かぶを取り出して器に盛り、かぶの葉を添える。残った煮汁を煮立て、混ぜ合わせたCを加えてとろみをつけ、かぶにかける。
「大切に温めてきた、私のおつまみレシピの集大成です」-藤井 恵。 辛党で知られる人気料理研究家・藤井 恵さんの最新刊は、体によくて心ほころぶ、春夏秋冬の絶品おつまみ。身近な旬の食材を、ほんの一工夫で体によくて華のある一品に仕立てるワザが満載です。
藤井恵(著)
定価:本体1,300円+税
撮影/木村 拓