藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
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奥さまに「元気を出して!」の花ギフト
仕事で落ち込んでいる奥さまに、ご主人から励ましの気持ちを込めたブーケの贈り物です。ご主人も奥さまもお医者さまと伺い、きっと緊張続きで疲れるだろうと思いました。
鮮やかで強い色だと刺激的で、目も心もさらに疲れてしまうだろうと考え、クリーム色や少しくすんだピンクを、たっぷりのグリーンの中に散らしました。
花形も個性的なものや尖ったものは避け、丸いエキナセアや重なりあったひだが美しいケイトウを選びました。エキナセアは大きな花心が目立ちますが、よく見ると外側にちゃんと花びらがついているんですよ。「わっ、おもしろい花!」と思っていだたけたら狙い通り。遊び心を少し加えてくすっと笑っていだたけたらと考えました。
奥さまの状況をちゃんと理解していて、元気づけようとプレゼントに花を選ぶご主人。そのセンスのよさと細やかな気配りに感心しました。このご主人から結婚記念日やバースデーでもブーケのオーダーを毎年いただいています。ふだんから花を贈ることに慣れていらっしゃり、とても素敵な男性だといつも思っています。
【使用花材】エキナセア レモンアイビュー
ケイトウ アスカセレクトグリーン、プティフルーツマーメイドピンク
豆軍配ナズナ
スノーフレークゼラニウム
ポリシャス
贈り花のヒント元気な色というと赤、オレンジ、黄色、黄緑色などのビタミンカラーが浮かびますが、鮮やかすぎると攻撃的に感じられる場合もあります。特に気持ちが沈んでいるときには、逆効果の花贈りになることもあるので気をつけてください。明るい色でもトーンを落としたり、白っぽいパステル系を選べば、癒やし効果が期待できます。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信/Yukinobu Fujino
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。
https://www.fleurs-tremolo.com 『人気フローリストが教える フラワーアレンジのデザイン&ヒント78 大切な人への贈り花』 2021年4月12日発売!
誕生日、結婚記念日、ウエディングなど、78例のブーケ&アレンジメントを色別に掲載しています。オールカラーの大判の単行本で楽しむ、藤野さんのナチュラルでエレガントな花の世界は、眺めるだけで幸せな気持ちに。色別花図鑑コラムや全国の生産者データなどお役立ち情報やインデックスも充実。大切な人へ花を贈る際のヒントが満載です。