「そうね、ボス…っていうかサウジアラビアのプリンスだよ、彼。知らなかったの？（笑）」と。 プリンスって・・・、王子様でいらっしゃってございまするかーーーーーーっ！！？？ あまりの驚きに、私の英語も日本語も、顔面もおかしなことに（笑）。詳しく聞いてみたところ、彼のお祖父様がサウジアラビアの初代国王であり、お父様が現国王の弟、お母様も王族出身のプリンセスだそうで、さっきまで隣に座ってたKhalidさんは生粋の王子様だったのです！ しかも、今回サウジアラビア史上初の本格的なライブパフォーマンスで行うブルーマングループをこの地に招致したのも彼だったのです。 さらに細かいことまでいうと、私たちのビザが取得できるように、アメリカにあるサウジアラビア大使館に電話を一本かけてくれたのも彼！ 言うなれば恩人である彼、そしてまさかの本物の王子様…私、なんだかとんでもない失態をやらかしたのではないかしら!?とその瞬間、血の気が引いてしまいました。ふと気づくと、息子は私の膝でイビキかきながら寝ている！そういえば、彼が入って来た時、私ったらちゃんと立ち上がって挨拶をしなかったわ！ ってか、ここは上座!? 偉そうに私が上座に座って！！ いや、まずサウジに上座ってあるの!?・・・などなど、しばらく頭がパニックでした。 この非礼をお詫びしたい、けれどきっともう二度とお会いするチャンスはないだろう、と諦めつつ、翌日も出入り口をウロついていた私。 すると、Khalid王子が私に気づいてくださって、来客中にも関わらず、きもの姿の私を、おいで おいで～、とニコニコしながら控え室に招いてくれました。 前日のこともあるため、今日は失礼のないようにしなきゃ！と意気込む私。でも王子様だと分かった途端に態度を変えるようなことはしたくない！と、平静を装って入室すると、王子の横には、ものすごいべっぴんさんのお二人が！！ そして、その方々も王子様も皆さん、私のきものに興味津々。またもや会話が盛り上がり、自然と、せっかくだからみんなで記念撮影を、という流れになりました。 とりあえず、そのままの立ち位置でみんなでパチリ☆ 
●この日のコーディネート●
南天柄、絽風の浴衣を単衣のきものっぽく着てみました。プリンスにもう一度会えると分かっていたなら絶対に訪問着を着たのですが…、ちょっと残念。 しかし、現地のかたには大好評のコーディネートでした。
記念撮影をした後に、知ったのですが、実はこの私の隣に立つ女性、サウジでは超がつくほど有名な女優さん！ 知らなかったからとはいえ、「お美しいですね～。あ、いい匂いがする！サウジの人ってみんないい匂いがしますね。」なんて稚拙な褒め方をしてしまった私。 それに、流れで撮った写真もよくよく考えれば、「私ごときが真ん中に立つべきではなかった！！普通は王子様が真ん中でしょ！！私の大馬鹿者ーーーっ！」と、 またもややらかしてしまった私は、しばらく猛反省したのでありました（泣）。 ですが、そんな心配をよそに、王子様も女優さんも終始ニコニコ。どこの者とも知れない外国人の私を歓迎してくだって、その気さくなお人柄に救われたのでした。 
