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専門医に聞く。40歳頃から増える女性泌尿器疾患の症状と治療法〔前編〕

2019.05.24

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女性泌尿器疾患のトラブルは40歳頃から増えていく


順天堂東京江東高齢者医療センター泌尿器科では「女性泌尿器外来」を開設し、毎週金曜に診療を行っています。

同外来を受診するのは、泌尿器に関連する女性特有の病気を抱えた中高年女性たちです。「恥ずかしくて誰にも相談できず、やっとの思いで受診した人が多いです」と開設当初から同外来を受け持つ高澤直子先生はいいます。

女性泌尿器疾患のトラブルは40歳頃から増え、発症頻度が高いのは「骨盤底機能障害」といわれるものです。代表的な疾患に腹圧性尿失禁と骨盤臓器脱があります。


〔表〕女性泌尿器疾患の症状と主な治療法女性泌尿器疾患の症状と主な治療法

腹圧性尿失禁は尿失禁全体の約半数を占め、重い荷物を持ち上げる、くしゃみや咳をするなど、おなかに力が入る動作をしたときに尿が漏れるというものです。

「女性の尿道は3~5センチと短いうえに妊娠・出産で尿道を支える骨盤底筋が緩んだり切れたりすることがあり、さらに閉経後の女性ホルモン減少の影響も受け、加齢とともに尿漏れしやすくなる傾向がみられます」と高澤先生は説明します。

また、慢性的な便秘によりトイレでいきむ習慣がある人や喘息などで頻繁に咳をしている人は、年齢に関係なく骨盤底筋に負担がかかっている可能性があります。「40歳以上の女性の3人に1人は尿失禁に悩まされていると報告されています」。

 
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