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専門医に聞く。40歳頃から増える女性泌尿器疾患の症状と治療法〔後編〕

2019.05.27

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水が流れる音を聞くだけで強い尿意が急に起こる


一方、尿の回数が増える頻尿の原因として多いのが過活動膀胱です。頻尿のほか、我慢できないほどの尿意が急に起こり、尿を漏らしてしまうこともあります。

「冷たい水に触ったり水が流れる音を聞いたりするだけで強い尿意が起こる人もいてかなり深刻です」。脳血管障害や神経疾患、糖尿病、骨盤臓器脱などが原因のこともありますが、多くの人は原因不明です。

「薬物療法に認知行動療法の一種である膀胱訓練と骨盤底筋体操を併用し、トイレの間隔が昼間で二、三時間程度になるように治療していきます」。


症状が改善しない場合は、お尻に小さな器械を埋め込み、神経を直接刺激して排尿をコントロールする仙骨神経刺激療法の適応になります。

これは2017年から保険適用になった最新の治療法です。認定されている医療機関でしか治療を受けることができず、同センターも認定施設の一つです。

健康長寿が実現可能な現代だからこそ年を重ねてもいきいきと過ごせる支援を


最後に高澤先生はこう語りかけます。

「平均寿命が延びたことで女性泌尿器疾患に悩まされる期間も長期化していると感じます。40歳を過ぎたら自覚症状がなくても骨盤底筋体操に取り組み、予防に努めていただくとともに、尿トラブルで少しでも困っていることがあれば勇気を出して受診してください。健康長寿が実現可能な現代だからこそ、年齢を重ねてもいきいきと過ごせるよう全力でサポートいたします」

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