――2011年の『僕とスターの99日』以来、久しぶりの共演ですね。西島:前回共演したときも、僕は蔵之介さんをものすごく頼りにしていました。今回も僕が、日々セットから出ずに1日中、緊張感の中で撮影していて急に声が出なくなりかけたんですね。そしたら、撮影が終わってから鍼治療に行けるようにしてくださったり、薬とかもいただいたり。ホントにお世話になりっぱなしで。
佐々木:我らが艦長が声が出なくなるって、心配ですから。僕は声が出ないっていうことを、舞台でしょっちゅう経験してるので、じゃあ鍼ね、薬ねって。あのプレッシャーは大変なものだと思いますよ。海自の中に一人空自が入って、みんなが「なんでそんな決断するの?」って思うようなことをじっとやり続けていくっていう。すごく役と格闘してるなと思いましたね。
西島:蔵之介さんがすごいのは、役を演じてるんじゃなく、蔵之介さん自身の信念が役に乗り移ってるというか。日々それを感じながら演技していました。素晴らしいなと思いながら。
佐々木:西島さんは、艦長であり座長であり、でしたよ。例えば、声が出ないとか、そういうことがあっても動じないから。そこが西島さんのすごいところだなと思いますね。いつも冷静沈着です。ストンとそこに立ってくれているっていう。
西島:蔵之介さんが新波というキャラクターを情熱とか感情が表に出るストレートな人間で、しかも秋津を一番信頼しているのも新波っていうふうに作ってくださったから、向き合う役としてそこに立っていやすかったんですよ。
自衛隊員に「お酒はどこで飲むんですかとか、結婚とかお子さんのこととか」も聞きたかった西島さん。たくさん話してくださったそう。