【肉料理】
牛フィレ肉のロースト
タプナード風もろみと季節の野菜を添えて
Filet de boeuf en rôti
accompagné de moromi à la tapenade et légumes de saison【材料・4人分】
・牛フィレ肉(かたまり)...約400グラム
・ブラックオリーブ(種を取る)...50グラム
・ケイパー...10グラム
・もろみ...15グラム
【にんじんのピュレ】
・にんじん(中)...2本
・無塩バター...大さじ1
・塩...適量
【季節の野菜の付け合わせ】
・そら豆...6本
・ズッキーニ(中)...1本
・キャベツ...2~3枚
・いんげん...100グラム
・グリーンアスパラガス...約100グラム
・EVオリーブオイル...大さじ2
・塩、黒こしょう(粒)...各適量
【作り方】
(1)牛肉は室温にもどす。ブラックオリーブとケイパーは粗いみじん切りにし、もろみと合わせておく。
(2)にんじんは皮をむき、大きめに切って蒸す。柔らかくなったら無塩バターと一緒にミキサーなどで攪拌してピュレ状にする。塩を加えて調味する。
(3)そら豆はさやから出し、皮をむく。ズッキーニは縦に8等分に切る。キャベツは食べやすい大きさに切り、さっと塩ゆでする。いんげんは塩ゆでにする。グリーンアスパラガスは根元から約3センチまでの固い部分を折って取り除き、全体の3分の1くらいの高さまで皮をむいて板ずりする。
(4)オーブンを180度に予熱する。フライパンにEVオリーブオイル大さじ1を熱し、強めの中火で牛肉の表面にまんべんなく焼き色をつける(目安は3分程度)。熱したオーブンの天板に網を置き、フライパンから素早く肉を移す。8~10分加熱し、オーブンから出したら室温で肉をやすませる(目安は8分程度)。
(5)牛肉をやすませている間に、別の大きめのフライパンにEVオリーブオイル大さじ1を熱し、そら豆とズッキーニを入れ、塩をふって炒める。火が通ったら取り出す。火力を落とし、アスパラガスを並べ、転がしながら弱火で加熱する。キャベツといんげんを加えて温めたら、そら豆とズッキーニをフライパンに戻す。全体をざっくりと混ぜる。
(6)牛肉を切り分け、塩をふり、黒こしょうをひく。皿の上に(1)のもろみを敷き、肉を盛り、(2)のにんじんのピュレを添える。
狐野扶実子(この・ふみこ)さん東京都生まれ。1997年にパリの名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」を首席で卒業。3つ星レストラン「アルページュ」に入り、シェフのアラン・パッサール氏に師事し、スーシェフを務める。その後、出張料理人として独立し、2005年、パリの老舗「フォション」のエグゼクティブシェフに就任する。現在はレストランや国際線機内食のメニュー開発に携わるなど、料理プロデューサー・食ジャーナリストとして活躍する。2019年4月に小社より『おもてなしのシンプルフレンチ』が刊行された。 〔特集〕狐野扶実子さんのキッチンから シンプルフレンチで初夏のおもてなし(全3回)
狐野扶実子さんの人気連載が一冊の本になりました
狐野扶実子 著『おもてなしのシンプルフレンチ』
2016年5月号から2年間、『家庭画報』に掲載された人気料理連載をまとめた本が刊行されました。トマト、アスパラガス、牛肉、鶏肉など、普段手に入りやすい食材を使った料理から、キャビア、黒トリュフなど、特別な食材を使った料理、そしてデザートまで、全75品のレシピを掲載。いずれも狐野さんならではの洗練された美しいプレゼンテーションが魅力です。フランス人に愛される食材について、またフランス人のおもてなしについてのエッセイも収録。家族の記念日に、ゲストを招いてのパーティに、あらゆるシーンでのおもてなし料理を考えるときに役立つ一冊です。
この本に掲載された料理から。左・夏野菜と合わせて軽やかに煮込んだ「鶏肉のバスク風」。中・卵黄を加えてブランチに。「ラタトゥィユ フミコ風」。右・ほの温かい状態でいただくのがおすすめの「オマール アラ パリジェンヌ」。
表示価格はすべて税抜きです。
調理/狐野扶実子 撮影/本誌・坂本正行
「家庭画報」2019年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。