藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
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8月16日の贈り花
ピアノの発表会で先生に贈る感謝の花
習い事の発表会に花を、というオーダーもよくいただきます。今回はピアノの発表会。演奏者ではなく、指導してくださった先生に感謝の気持ちを込めて贈る花です。１年に１度の特別な場ですから、贈る花も華やかに、インパクトのあるものにしたいと考えました。
メインに選んだのは2種のバラ。バラは存在そのものがとても華やかなので、このような場にぴったりの花です。ひとつは遠目からでもよく映えるようくすみのない鮮やかな赤のカーマインクラシック。もうひとつはごく淡い、少しくすんだピンクのデザート。2色を対比させることで、より印象が強まります。
その2色の色味をふくらませるように、鮮やかな赤のケイトウ、くすんだピンクのリシアンサスを加え、ボリュームアップしました。もうひと色、赤やピンクとは異なる色味のブルーの花を加えると、華やぎがさらに増します。
ハーブやベリーを加えて仕上げると、ガーデンで摘んだ花のようなナチュラルな雰囲気に。葉がピンとはったアップルミントのフレッシュ感が、アレンジ全体に生きのよさをもたらしてくれます。
【使用花材】バラ デザート、カーマインクラシック
ケイトウ ロゼビューティー
パイナップルミント
リシアンサス アッシュ
アジサイ エメラルドグリーン
スカビオサ ファーマ
デルフィニウム プラチナブルー
キイチゴ ベビーハンズ
贈り花のヒント発表会などで贈る花は、シチュエーションに合わせてスタイルを決めます。演奏後に演奏者に手渡すなら、持ちやすいサイズに束ねたブーケを、受付などに飾っていただく目的なら、バスケットなどに挿したアレンジが喜ばれます。オーダーする際には、シチュエーションをきちんと伝えることが大切。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信／Yukinobu Fujino
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」（フルール トレモロ）オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。
https://www.fleurs-tremolo.com『人気フローリストが教える フラワーアレンジのデザイン＆ヒント78 大切な人への贈り花』 2021年4月12日発売！
誕生日、結婚記念日、ウエディングなど、78例のブーケ&アレンジメントを色別に掲載しています。オールカラーの大判の単行本で楽しむ、藤野さんのナチュラルでエレガントな花の世界は、眺めるだけで幸せな気持ちに。色別花図鑑コラムや全国の生産者データなどお役立ち情報やインデックスも充実。大切な人へ花を贈る際のヒントが満載です。 
