6ct超のコンク真珠にアーガイル・ピンクダイヤモンドという贅沢
大粒のコンク真珠の目を見張る美しさはもちろん、知性と華やかさを兼ね備えたデザインも秀逸。ピンクダイヤモンドは稀少なアーガイル鉱山のもの。「カシケイナチュラルカラーダイヤモンド」リング(Pt×コンク真珠6.27ct×ピンクダイヤモンド計0.379ct×ダイヤモンド計2.98ct)2300万円 同ペンダント(Pt×WG×コンク真珠6.6ct×ピンクダイヤモンド計0.354ct×ダイヤモンド計6.26ct)3200万円/ともにカシケイ ●お問い合わせ/カシケイ TEL:0120-453-33210カラットのダイヤモンドが10カラットとは限らない
解説/山口 遼(宝石史研究家)
見事なコンク真珠の指輪とペンダントは「カシケイ」の新作です。ピンクの競演という言葉がぴったりですね。
アメリカのフロリダからカリブ海一帯で採れる天然真珠、それがコンク真珠です。大きな巻貝ですので養殖はできません。
コンク真珠は宝石の中で最も美しいピンクと評され、それに合わせるように、オーストラリア産のピンクダイヤモンドを配したことによって、柔らかい色合いの好きな日本人女性にぴったりのジュエリーとなっています。
専門的に見ますと、このジュエリーのミソはダイヤモンドの使い方にあります。
テーパードバゲットと呼ばれるカットのダイヤモンドで、細長い踏み台のような形で、上下の幅が違うもののことです。指輪ではコンク真珠を放射状に取り巻き、ペンダントの方は傘のように使われていますね。
ぱっと見にはシンプルに見えますが、これだけ長さの揃ったダイヤモンドを集めるのはまず無理なのです。おそらくカシケイは、長さの違うダイヤモンドを磨り落とし、ぴったりの長さに揃えたのだと思います。
これが宝石商にとってうんざりなのは、誰も磨り落としたダイヤモンドの代金を払ってくれないということです。ジュエリーに残って見えるのが10カラットだとしても、実際には12カラットのダイヤモンドを使っているのです。
それをケロリとやるのが日本一のダイヤモンド商といわれるカシケイ。さすがですよね。シンプルに見える作品に潜む凄みを、是非感じ取って下さい。
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/栗本 光
「家庭画報」2019年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。