娘役の足立梨花さんと対峙して引き出された母の感情
娘・弓香(足立梨花)は、自分を思うようにコントロールしようとする佳香の存在に悩み、反発して上京。女優の道を進みます。それでも、弓香にとってはまさに“毒親”である佳香の束縛からは逃れられず……。そんな佳香を「娘を愛していることには違いないんですよね」という寺島さん。
「よかれと思ってやっていることが、違う方向に受け取られたり、やりすぎてしまったり。それは視聴者の皆さんがそれぞれの価値観で観て感じてくださればいいと思います。だからといって、曖昧に演じたという感じはないですね。このシーンはこれでいい、この方向でいったほうがいいという確信を持って臨みました」
多面性が表現できる本作の脚本。その多面性を「十分表現していた」と寺島さんがいうのが、足立梨花さんです。
「私がついていないとって思わされる部分もあるし、“なんだ!?”って思う部分もあって、すごく多面性を感じました。お母さんのいうことを“はい”って聞きながらも、不満を抱えてるっていうところを十分表現していて、すごく説得力があったんです。(劇中に)娘と対立するシーンもあって、そこはどうなるかなと思っていました。脚本を読んでいる限りでは、“こんな親、嫌だよね”っていう感覚で読んでいたんですよ。でも、足立さんを前に演じているうちに、そうじゃない感覚が生まれてきました。それは足立さんのお芝居がよかったからだと思いますね」
「弓香という役を自分なりにやりきったと思います」という足立さんは、注目してほしいのは「寺島さんとのバトル」と話している。