テーブルの中央を飾るフラワーアレンジメントや、天井の花あしらいも素敵なセッティング。
豪華列車のような空間で心ときめく美食の旅が始まる
ほの暗いアプローチの先に待っていたのは、12名まで着席できる大理石のテーブルを中央に配した「ザ・クリュッグ ルーム」のなんとも瀟洒な空間。豪華寝台列車の客室をイメージして作られているからでしょうか、ラグジュアリーでありながらもリラックスした雰囲気が漂い、見知らぬ世界へ旅に出るようなワクワクした気持ちに。厨房に面した窓越しに、シェフやスタッフが抜群のチームワークで料理を作り上げてゆく、活気溢れる様子を眺めることができる特等席です。
「ピンクグレープフルーツとオレンジのドレッシングが添えられた日本産の岩牡蠣」。牡蠣は日本から空輸したもの。
互いに引き立てあう、シャンパンと創作料理
予約客しか入ることのできないこの空間で味わうことができるのは、「マンダリン オリエンタル 香港」のレストラン全てを取り仕切る総料理長のロビン・ザヴォーさんが、クリュッグに合うようにと作り上げる創意に満ちた10〜14皿です。一品でき上がるごとに、料理をシェフが持ってきてくれて説明をしてくれるというのも、隣接する厨房で調理しているからこそ。
イギリス出身の総料理長ロビン・ザヴォーさん。一品ごとに説明をしてくれる料理はどれも、冒険心と創造性に富んでいる。
驚きのあるプレゼンテーション
良質な旬の食材を生かした美しい盛り付けや、革新的で繊細な味わいに感動を覚えます。長い歴史を有するクラシックホテルの中心部で繰り広げられる、自由な遊び心に満ちたディナーは、きっと忘れ得ぬ思い出となることでしょう。
ピクニックをイメージしたデザートは、希少価値が高く芸術とも称されている「クリュッグ クロ ダンボネ」の木箱で供するという、洒落た演出。
Information
ザ・クリュッグ ルーム
5 Connaught Road Central, Hong Kong
鈴木ニーナ博美/Hiromi Nina Suzuki
エディター、フォトグラファー