藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
記事一覧はこちら 9月2日の贈り花
オペラの発表会へ、華やぎの花を贈る
教え子の声楽家の方の発表会にと、指導に当たっていた先生からお祝いの花のオーダーをいただきました。受付を飾る花ということで、バスケットにフローラルフォームを詰めて花を挿すスタイルに。これなら花びんの必要もなく、届いたらすぐに飾っていただけます。
晴れの舞台に立つ生徒さんに、華やかな気持ちになっていただきたくて、ピンクのダリア2種をメインの花材に選びました。セミカクタス咲きのスターズレディとフォーマルデコラ咲きのティアラ。どちらも花名がこのシチュエーションにぴったりでしょう!
ダリアのピンクがより少し濃いエキナセアと、真っ赤なバラを加えて、ピンクから赤へのグラデーションを描き、まとまり感のあるアレンジに。演目がオペラだと伺っていたので、少しフォーマルなアレンジのほうが会場の雰囲気に合うと考えました。
でも、やはり最後にアップルミントやテマリシモツケを加えてナチュラル感を出すのが私流のスタイル。フレッシュな緑色が入ると、花もより生き生きして見えるんです。
【使用花材】ダリア スターズレディ、ティアラ
バラ ルージュリアン
エキナセア ナンシー
アップルミント
テマリシモツケ ルテウス
贈り花のヒント統一感を大切にするか、インパクトを与えたいか、アレンジをする際にはまず方向性を決めると、花選び・花色選びがしやすくなります。
統一感を出したいなら同系色で花色を合わせるのがおすすめ。インパクトを出したいなら反対色など、異なる色味を持つ花色を組み合わせると効果的です。
統一感のある色合わせをすると、アレンジがまとまりやすくなり、きちんとした印象の仕上がりになります。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信/Yukinobu Fujino
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。
https://www.fleurs-tremolo.com 『人気フローリストが教える フラワーアレンジのデザイン&ヒント78 大切な人への贈り花』 2021年4月12日発売!
誕生日、結婚記念日、ウエディングなど、78例のブーケ&アレンジメントを色別に掲載しています。オールカラーの大判の単行本で楽しむ、藤野さんのナチュラルでエレガントな花の世界は、眺めるだけで幸せな気持ちに。色別花図鑑コラムや全国の生産者データなどお役立ち情報やインデックスも充実。大切な人へ花を贈る際のヒントが満載です。