藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
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9月6日の贈り花
お悔やみに秋の野原をイメージしたアレンジを
ご主人を亡くされたご友人にお悔やみの花を贈りました。お悔やみの花では華美な色は避けるのが原則。でも、白と紫だけでは寂しい印象にもなりがちです。長年人生を共に過ごしたパートナーを亡くされた奥さまの寂しい気持ちが、少しでもやわらぐような花色合わせにしたいと思いました。
今回は、ラベンダー色と白をベースに、黄緑色や少しダークな色のリーフなどを加え、落ち着いた印象でありながら、秋のしっとりした野原の景色を連想していただけるようなアレンジにしてみました。
ポイントは秋に出回る素敵な花、ネリネを加えたこと。この繊細な表情の花が加わると、アレンジ全体が優雅な雰囲気になります。ネリネはこれから最盛期を迎えますが、花色が豊富にあり、ダイヤモンドリリーと呼ばれるキラキラと光るような質感の種類もあります。この時季の贈り花にぜひ利用してみてください。
【使用花材】リシアンサス ドリスホワイト、NFラベンダー
ネリネ ビアンカネーブ
ケイトウ リップクリーム、リップグリーン
ルビーグラス
テマリシモツケ ルテウス
贈り花のヒント秋の雰囲気を演出したいときにおすすめなのが、穂ものです。淡い赤に色づいたルビーグラスや、もう少しすると出回るススキなどは、秋の野原のイメージにぴったりです。
穂からは稲穂、収穫という連想もできます。穂ものが入ると一気にナチュラル感が増します。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信／Yukinobu Fujino
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」（フルール トレモロ）オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。
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誕生日、結婚記念日、ウエディングなど、78例のブーケ&アレンジメントを色別に掲載しています。オールカラーの大判の単行本で楽しむ、藤野さんのナチュラルでエレガントな花の世界は、眺めるだけで幸せな気持ちに。色別花図鑑コラムや全国の生産者データなどお役立ち情報やインデックスも充実。大切な人へ花を贈る際のヒントが満載です。 
