藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
記事一覧はこちら 9月15日の贈り花
優しいクリーム色を集めてバースデーギフトに
お友達に贈る誕生日のお祝いの花です。黄色をメインに、あとはおまかせで、とオーダーをいただきました。
夏の元気な黄色と違い秋の黄色には、しっとりした優しい表情が欲しいと考え、クリーム色の花を3種集めました。バラ、ケイトウ、マリーゴールド。少しずつ花形が異なるので、同じような色味でもアレンジに変化がでます。
そして、この優しいクリーム色をぐっと引き立ててくれるのが、赤紫のスカビオサ。このスカビオサ、アランドロンという名前です。
クリーム色×赤紫の花色合わせを目立たせたくて、グリーン花材は少し控えめにしました。実のついたブルーニアと鮮やかな緑色のギンバイカ。ボリュームは少ないものの、個性的なグリーン花材なので、優しい花色合わせの引き締め役になってくれます。
【使用花材】バラ フルブルームラナンキュラ 悠
ケイトウ リップクリーム
マリーゴールド バニラ
スカビオサ アランドロン
ブルニア アルビフローラ
ギンコウバイ
贈り花のヒントこの時期は、クオリティの高いケイトウが豊富に揃います。私は花形が個性的で、深い色合いのケイトウが大好きで、よく利用します。最近は、光沢感のある花色の品種もあり、ますます注目の花材です。花形に変化を出したいときや、アレンジの花色に深みを出したいときに、ぜひケイトウを使ってみてください。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信/Yukinobu Fujino
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。
https://www.fleurs-tremolo.com 『人気フローリストが教える フラワーアレンジのデザイン&ヒント78 大切な人への贈り花』 2021年4月12日発売!
誕生日、結婚記念日、ウエディングなど、78例のブーケ&アレンジメントを色別に掲載しています。オールカラーの大判の単行本で楽しむ、藤野さんのナチュラルでエレガントな花の世界は、眺めるだけで幸せな気持ちに。色別花図鑑コラムや全国の生産者データなどお役立ち情報やインデックスも充実。大切な人へ花を贈る際のヒントが満載です。