きものダイアリー

歌舞伎座「六月大歌舞伎」を観て 夏きもののお洒落計画を

2017.06.23

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Bettyokoのきもの日記 第31回

歌舞伎座「六月大歌舞伎」昼の部「名月八幡祭」 

梅雨の晴れ間に歌舞伎座昼の部に出かけました。




朝一番の演目は「名月八幡祭」。富岡八幡宮の祭礼に湧く江戸を舞台にした物語です。 主人公は尾上松緑さん演じる縮屋の新助。越後から出て来た、素朴で実直な商人です。 

現代の私たちが夏のきものとして愛用している越後上布(越後縮)は、越後の小千谷地方で織られている麻織物。 越後縮の行商は江戸時代に発達し、ピークには2000人もの商人が江戸、京都、大阪はもとより、北海道や九州までも売り歩いたと言われています。 

ストーリーとは直接関係ありませんが、江戸での商売を終えて、世話になった顧客のもとに挨拶に訪れた新助とおかみさんとの、「先日お目にかけた反物を置いていってもよろしいでしょうか」「あの値段で良いのなら置いていっておくれ」「お代は来年で結構でございます。帰りの荷が軽くなるだけでも有り難いのです」といったやりとりからは、当時の商いの様子が見て取れ、興味深く感じられます。 その後、せっかくならお祭りを見てから帰れと引き止めらた新助には、思いがけない悲劇が訪れます。深川きっての美人芸者の美代吉に惚れ込んでいた新助は、金の工面に困っていた彼女の言葉を真に受けて故郷の家や田畑を売り払い、金を工面。しかし他で金の手当がついた美代吉にすげなくされ、祭礼の夜、雨の中で狂乱のあまり…。 



富岡八幡宮の祭礼の日に永代橋が崩落したという江戸時代に実際に起こった出来事も織り交ぜて繰り広げられるストーリーは、本水の雨が降りしきる中での殺人というドラマティックな終末を迎えます。物語は悲劇的ですが、縮の行商風景をはじめ江戸の風俗が随所に垣間見えるお芝居は、きもの好きならきっと、見応えがあることでしょう。 
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