浴衣は湯上がりや夕涼みに着ていた史実を忘るるべからず
本来浴衣は湯上がりや夕涼みに、そして平安時代にまで遡れば入浴時に着ていた「湯帷子(ゆかたびら)」が語源。木綿浴衣は部屋着、寝間着であって、原則的にはよそゆきには適していないとされてきました。
けれど洋服が普段着になった今では、浴衣ときものの境目が薄れ始め、絞りや絹紅梅などお出かけできる浴衣も豊富に。涼を取り入れた夏のお出かけを楽しむことができますが、良識を持った装いを目指すなら史実を意識し、TPOを考えて浴衣選びをしたいですね。
お出かけ浴衣の鍵を握るは、半衿と足袋、それから名古屋帯
高橋「素足に下駄というスタイルから、足袋を履く装いにするだけでも着こなしが変わるのでぜひ試してみてください。また足袋を履いたら半衿も合わせる、と覚えておくと迷わないのでは」
外出先で急に履き物を脱がなければならなくなった時、確かに素足で上がるのはためらってしまいます。
古谷「40代の女性がこれから買うなら、浴衣以上きもの未満の名古屋帯が合わせられるものがオススメ。フォーマルな場に出かけることも増えるから、名古屋帯が合わせられる浴衣は汎用性が高いのよ」
<まとめ>
・半衿と足袋はセットで考える・名古屋帯が合わせられる浴衣は汎用性が高い今年の夏、わたくしE子の浴衣姿に変化が現れそうな気がいたします!
新人きものライターE子&A子の 「イチから始めるきもの道」
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撮影/伏見早織(世界文化社写真部) 構成・文/笹本絵里 中島敦子
※この連載で取り上げて欲しい、皆さんの「いまさら聞けない」きものの基本&疑問をぜひ お聞かせください! 件名「イチから始めるきもの道」と明記し、メールにてお寄せください。 E-mail:k-salon@sekaibunka.co.jp