きものダイアリー

「秀山祭」は今年10周年。 九月大歌舞伎 昼の部「一條大蔵譚」 へ

2016.09.20

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なかでも昼の部で上演されている「一條大蔵譚」は、初代、そして当代の当たり役。 平家全盛の時代、源氏に心を寄せていることを悟られないよう、能狂言にうつつを抜かし"阿呆"の降りをしているお公家さんの一條大蔵長成。つくり阿呆のほんわかとした愛すべきキャラクターと、後半で本心を明かした際の凛々しい姿とのスウィッチの切り替えの鮮やかさに、何度観ても心を奪われます。 15歳からこの役に取り組んできた吉右衛門さんは一條大蔵長成をハムレットに重ね、「演じるほどに面白みが増し、台詞の深みがわかるようになってきた」と語っていましたが、幕切れで"源氏の時代が来るまでは、また元の作り阿呆に戻る"と宣言した後の「ただ楽しみは狂言、舞」という台詞では、難しい世の中に本心を隠して生きざるを得ない悲哀が、胸に響きました。

物語の展開とともに注目したいのが、華やかな衣裳。特に後半の「奥殿」の場面で本心を明かすとともに衣裳を留めている糸を引き抜き、一瞬で衣裳が変わる“ぶっかえり”の場面では、大きな拍手が沸き起こります。
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