華やかなピンクの一重咲きは中心の赤もかわいい。写真/横田秀樹
ピンクと白が入り混じるスイフヨウ。時間の経過とともに花色の変化が楽しめる。
「枝ぶりの日ごとにかはる芙蓉かな」〜松尾芭蕉
さて、フヨウの花の大切な特徴をもうひとつ。朝開き始めた花は午前中には大きく咲き、以降は徐々にしぼんでしまう一日花なのです。だから翌日に行くと咲いている花が異なっていて、それを見るのもまた楽しいものです。その変わりゆくさまと儚さを端的に描写した松尾芭蕉の句は本当に素晴らしい!フヨウの花を見た際にはぜひこの俳句を思い出してください。きっと花を愛でる時間がより充実したものになることと思います。また、フヨウは丸く大きな蕾や濃く色づいてしぼんだ様子もとてもかわいらしいので、ぜひご注目を!
Information
大本山妙蓮寺
京都府京都市上京区寺ノ内通堀川西入る
高梨さゆみ/Sayumi Takanashi
ガーデニングエディター
イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。現在は、種苗会社の会員向け月刊誌のほか、園芸雑誌などの編集に携わる。