水郷の街、近江八幡を歩く
安土桃山時代の武将、豊臣秀次が築城した八幡城の城下町、近江八幡。商業都市として発展し、近江商人の発祥の地として知られています。近世の風情が残る八幡堀沿いや新町通りを歩けば、まるで時代劇の世界に入り込んだよう。この地に住んだ建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計した美しい洋館も点在し、心温まる風景にはきもの姿がことのほか映えます。
きもの18万3000円 帯15万円/ともにはんなり浅草店 帯揚げ/和小物さくら 帯締め/道明 かんざし/てっさい堂 バッグ51万3000円/デルヴォー(デルヴォー・ジャパン) 履物/銀座ぜん屋本店藍のかつお縞の近江上布に琵琶湖の漁を思わせる投網の染め帯を
八幡堀の水辺を歩く常盤さん。苧麻(ちょま)の糸を藍でグラデーションに染め、緯糸の藍一色で織り上げた、かつお縞のきもの。藍の清涼感が、夏の旅に爽快な気分をもたらします。
帯は白銀色地に投網漁の風情を描いたものを合わせ、水辺の旅を意識したコーディネートで。草履もパナマ台の夏草履で、細部にまで涼を意識した装いです。
●訪れたのは…八幡堀
滋賀県近江八幡市大杉町
戦国時代に造られた人工の水路。八幡堀の水運によって街は交易地として大きく発展し、近江商人を生んだ。全長約6キロの美しい水面は、近江八幡のシンボルでもある。