自分自身は小さな存在。いろいろなものを感じたい
また、2年前にテレビ朝日のクラシック系音楽番組『題名のない音楽会』の司会に抜擢されて以来、さまざまな演奏家が奏でるクラシック音楽を聴くことが、自身のリフレッシュ法になっていると話す。
「クラシックが大好きだった30年以上前の学生時代の気持ちが今また戻ってきていて、当時のように、それこそ浴びるように聴いています(笑)。
一流の演奏家はもちろん、メキメキと力を伸ばしてきている若い人たちの演奏を聴くことも大きな刺激になっていて、しかも、それが仕事にもなっているというのが、ありがたいところですね(笑)」
自分自身はちっぽけな存在といい、「だからこそ、音楽に限らずいろいろなものを見聞きし、感じたい」と話す石丸さんは、今回の舞台への準備にも余念がない。
「想像力だけで演じるのもとても面白いことなんですが、せっかくの機会なので、稽古が始まる前にリヴィエラへ行って、高級リゾート地ならではの開放的な空気を肌で感じてこようと思っています。僕は人を信じやすいので、詐欺に遭わないように気をつけなくちゃ」と笑う。
「耳なじみがいいナンバー揃いですし、ダンスも騙だまし合いも満載。何も考えずに純粋に笑って、楽しかった!と思っていただけるようなミュージカルにしたいですね。
メンバー全員で『ペテン師と詐欺師』という船に乗って毎ステージ出港するわけですが、海に出たらどうなるかわからないフリーさも楽しみつつ、最後はちゃんと港に戻ってきたいと思います。ぜひ、このリヴィエラで繰り広げられる美女をめぐる男2人の攻防を、観にいらしてください」
石丸幹二/Kanji Ishimaru
1965年、愛媛県出身。東京藝術大学在学中の90年にミュージカル『オペラ座の怪人』(劇団四季)でデビュー。2007年の劇団退団以降は、舞台を中心に映像作品や音楽でも活躍。17年よりテレビ朝日『題名のない音楽会』の司会を務める。
ミュージカル
『ペテン師と詐欺師』
新橋演舞場2019年9月1日~26日
1等席1万3000円、2等席8500円ほか
チケットホン松竹:0570(000)489
URL:
https://www.petenshi-musical2019.com/脚本/ジェフリー・レイン
音楽・作詞/デイヴィッド・ヤズベク
演出・上演台本/福田雄一
出演/山田孝之、石丸幹二、宮澤エマ、保坂知寿、大和田美帆、岸 祐二 ほか
表示価格はすべて税抜きです。
取材・構成・文/岡﨑 香 撮影/合田昌弘 ヘア&メイク/中島康平〈UNVICIOUS〉 スタイリング/土田拓郎
『家庭画報』2019年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。