着崩れをしたら、さて、どうする?
泉二:男性は帯の位置が低くて女性より着崩れしやすいので、着崩れ対策も大事。
帯や衿を直す仕草にも“男の色気”が出るので、ぜひ覚えましょう。まずは帯。親指を帯と浴衣の間に入れてぐっと下げます。
帯を下げる
両脇も整える
泉二:仕上げに、帯の下に手を入れ、脇に向かって軽くしごいて浴衣のシワをならします。帯は、立ったり座ったり、歩いたりするうちに上がってくるので、こまめにこの動作を行い、帯を下げるのがコツです。
浴衣と帯のシワをならす
泉二:帯は“前下がり後ろ上がり”が粋。横から見るとこんな感じが格好いい。“自腹”がある僕と違って(笑)、加藤さんのように細い人は帯が浮いてきやすいので、お腹に手ぬぐいやタオルを入れてもいいでしょう。見た目も決まります。
帯は“前下がり後ろ上がり”が粋
股割りまで覚えれば、完璧!
泉二:そして男性の場合、もう1つ覚えたいのが「股割り」。足を肩幅に広げたら、膝を曲げて中腰になるくらいまで腰を落とします。この股割りをやっておくと、ぐんと歩きやすくなるんです。
加藤:僕も舞台で時代ものをやったときに教わりました。ただ、こうやって足を開いて真ん中を手でパーンと割るやり方だったので、浴衣でやると破れそうでちょっと怖いです(笑)。
さて、浴衣を一通りマスターしたところで記念撮影。「よくお似合いです。令和の夏は浴衣で決まりですね」と笑顔の泉二さん。ちなみに「ちょっと外を歩いてみましょうか」と話す啓太さんが着ているのは、自身が手がけた「銀座もとじ 男のきもの」オリジナルコレクション19年春夏の夏きものと帯。涼しげで、とても素敵です。
子どもの頃は、友達の父親と違って毎日きものを着ている父が嫌で、和装にまったく興味がなかったという、啓太さん。ファッションを学ぶためロンドンの大学に留学したのを機に、あらためて日本の伝統文化の魅力、きものの素晴らしさを認識し、実家を継ぐ決意をしたそうです。
啓太:きものも着慣れると楽ですよ。意外と涼しいですし。
加藤:そうなんでしょうね。せっかくなので、僕もどんどん着ていこうと思います。日本の素晴らしい伝統ですし。
というわけで、いよいよ次回は浴衣を着た加藤さんが銀座の街を歩きます。銀ブラする加藤さんの粋な浴衣姿、どうぞお楽しみに!
加藤和樹/Kazuki Kato
俳優・歌手
1984年生まれ、愛知県出身。2005年のミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年にミニアルバム『Rough Diamond』でCDデビュー。2009年には韓国、台湾、中国でもCDデビューを果たす。音楽活動の一方、俳優としてもドラマ、映画、舞台で活躍。さまざまなミュージカルに出演し、アニメの声優なども務めている。出演する新作ミュージカル『怪人と探偵』が、2019年9月14日~29日にKAAT神奈川芸術劇場、10月3日~6日に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演される。
公式HP/
http://www.katokazuki.com/