肉体年齢の若さとも相関し、背中が美しいと健康度も高い
猫背が進むと健康面にも悪影響をもたらします。
「肺や横隔膜が圧迫されて呼吸が浅くなるため、体内に酸素が十分に行き渡らず、内臓の働きが低下します。さらに、肌の新陳代謝も悪くなり、さまざまな肌トラブルにつながることも」と中村先生。
このほか、逆流性食道炎や圧迫骨折のリスクも高まります。また、肩甲骨を使わないことが原因で猫背になっている場合は腕をもち上げる筋力が低下しているため、五十肩にもなりやすいのです。
「見た目年齢と肉体年齢は相関します。背中が美しい人は肉体年齢も若いと考えてよいでしょう。50歳からでも決して遅くありません。背中からアンチエイジングに取り組み、見た目の美しさだけでなく体も健康になってください」。
加齢に伴う骨と筋肉の変化
姿勢を保つ筋肉が落ちると、体を真っすぐに伸ばして立つことができなくなり、頸椎や肩甲骨、腰椎とともに、胸部を囲む胸郭が下を向いた猫背の状態に。身長も縮んでくる。 〔特集〕見た目が美しくなり、肉体年齢も若返る!「背中」からアンチエイジング(全6回)
取材・文/渡辺千鶴
『家庭画報』2019年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。