定番の抹茶とあずき餡の組み合わせだけでも、これだけのバラエティがある。写真右から順に:みやけ、中村軒、阿左美冷蔵 寶登山道店、甘味ゆい、浅草浪花家無理なく自然に“涼”をもたらしてくれる甘味は、江戸の昔から庶民に愛されてきました。
一瞬でとけてしまうひと皿でありながら、見た目の美しさや彩りのよさをも追い求める──。その場、その瞬間でしかいただけない、はかなさもまた、日本人好みといえるでしょう。
先達の知恵も詰まったこのシンプルなスイーツが改めて見直され、今、静かなブームが広がっています。
みやけ(奈良)
宇治金時 780円(税込み)大阪・今橋から奈良の閑静な住宅地に移築復元した、豪商・鴻池邸表屋の建物の中、和の風情とともに味わえるかき氷。明治40年創業の製餡を生業とする老舗が手がけたとあって、上品な甘みの餡は秀逸です。
住所:奈良市鳥見町1-5-1
TEL:0742(51)3008
営業時間:10時~17時(LO)
定休日:日曜
2019年のかき氷は~10月14日
中村軒(京都)
宇治金時 930円(税込み)かき氷用に炊いた柔らかな餡、愛宕山の伏流水とざらめで作った蜜など、和菓子店ならではの工夫のあるかき氷。冷えると硬くなる白玉と追加の抹茶蜜は別に添えて供されます。嵐山、嵯峨野散策の際の立ち寄りをおすすめ。
住所:京都市西京区桂浅原町61
TEL:075(381)2650
営業時間:9時30分~17時45分(茶店)
定休日:水曜(祝日の場合営業)
かき氷は4月末~9月末
阿左美冷蔵 寶登山道(ほとさんどう)店(埼玉)
あさみの和スペシャル
抹茶のシロップ・小豆あん&黒みつ付き 1300円埼玉・長瀞の天然氷蔵元が営業するカフェ風の一軒。抹茶のシロップなどは別添えで供されます。まずはふわふわの削りたて、天然氷のすっぴんの味を楽しんでから、お好みであずき餡や黒蜜をかけていただきます。
住所:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞781-4
TEL:0494(66)1885(繁忙期不通)
営業時間:10時~17時(状況により早じまいあり)
定休日:火曜
かき氷通年
甘味ゆい(東京)
抹茶あずき 820円(税込み)緑豊かな街の落ち着いた店内でいただくのは、丁寧に作られるかき氷。注文を受けてから点てて作る抹茶シロップは、濃厚で香りがよく、色鮮やか。氷、シロップ、あずきが絶妙なバランスを織りなす計算された味わいです。
住所:東京都国立市西2-19-12 ヘリオス国立1-B
TEL:042(505)6210
営業時間:11時~17時(LO)
定休日:月曜・火曜
かき氷通年
浅草浪花家(東京)
宇治金時 850円(税込み)老舗たい焼き店「麻布十番・浪花家総本店」ののれん分け店だけあって、底と中間にあずきがたっぷり入っています。たい焼き用に8時間炊いたあずきを、一晩おくことでゆっくりと甘みが入り、ふっくら優しく仕上がります。
住所:東京都台東区浅草2-12-4
TEL:03(3842)0988
営業時間:10時~19時
定休日:火曜(不定休あり)
かき氷通年