藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
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喜寿のお祝いにさわやかな秋のブーケを
77歳を迎えたお父さまに贈るお祝いの花です。秋というと紅葉などから赤やオレンジ色のイメージがありますが、素敵なブルー&パープルの花がたくさん出回ります。今回は、淡いブルーとパープルの花色合わせで、さわやかな印象のブーケを作りました。
シックな色合いのダイヤモンドリリーとバラ、鮮やかなブルー&パープルのアスター、そして透明感のある花色のデルフィニウムやスカビオサなどを束ね、アクセントにビバーナムの淡緑色を加えました。
パープル系の花合わせは、少し渋くなりがちですが、水色を加えると明るくフレッシュな雰囲気になります。77歳といえば、まだまだお若いはず。あまり地味な印象にならないように気をつけました。
花の本数もけっこう多く、ボリュームたっぷりのブーケは、喜寿という特別な誕生日のお祝いにふさわしいと思います。
【使用花材】ダイヤモンドリリー
バラ ライラッククラシック
アスター マッシュブルー、マッシュラベンダー
デルフィニウム ノールラベンダー
スカビオサ ファーマ
ビバーナム スノーボール
ユーカリ
贈り花のヒント贈り花の色を考えるときには、飾る場所のインテリアを思い浮かべるのも一案です。たとえばリビングに飾るなら、そこに置かれている家具の色や材質を思い浮かべます。カジュアルな明るい色の木製なら、ピンクや黄色、オレンジなどの暖色系がよく合います。
濃い色の木なら今回紹介したようなブルー&パープルなどがしっくり合うと思います。贈り花は室内に飾っていただくことになるので、インテリアのテイストが洋風か和風かなども考慮し、部屋に似合う花色を贈るとより喜ばれます。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信/Yukinobu Fujino
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。
https://www.fleurs-tremolo.com 『人気フローリストが教える フラワーアレンジのデザイン&ヒント78 大切な人への贈り花』 2021年4月12日発売!
誕生日、結婚記念日、ウエディングなど、78例のブーケ&アレンジメントを色別に掲載しています。オールカラーの大判の単行本で楽しむ、藤野さんのナチュラルでエレガントな花の世界は、眺めるだけで幸せな気持ちに。色別花図鑑コラムや全国の生産者データなどお役立ち情報やインデックスも充実。大切な人へ花を贈る際のヒントが満載です。