パリ、大人のおしゃれの見本帳 フランス移住1年目のファッションライターがパリの街で体当たり取材! 素敵な女性に声をかけ、着こなしの秘密を探ります。毎日のおしゃれに役立つ、ファッションスナップをお届け。
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名前を聞くことさえ叶わなかった、謎めいたエレガントなお2人(名前がわからないので、あえてマダム(右)&マドモアゼル(左)と呼ばせていただきます)。仲良く腕を組みながらパリのボーマルシェ大通りをウィンドーショッピングしている姿が印象的でした。パリ、大人のおしゃれの見本帳 16
先週の仲良し母娘に続き、おしゃれな家族シリーズ第2弾をお届けします。
といってもこちら、写真を撮らせていただいた後、言葉を交わす間もなくパリの雑踏に姿を消してしまい、母娘なのか、はたまたさらにもうひと世代超えているのかもわからずじまいだった、とても謎めいたお2人。
しかしおそらくご家族と思われる息の合った、夏らしい気軽さを感じさせるエレガントスタイルがとても素敵です。
ちなみに私は、どこか掴みきれないミステリアスな人たちが大好きで、このお2人にもとても心惹かれてしまいました。
おしゃれ経験値の高いマダムならではのラグジュアリー
何より、このマダム、カジュアル感とリッチ感のバランスがさすがです。
老いも若きも、パリジェンヌのおしゃれに欠かせないデニムパンツですが、こちらのマダムはラフになりすぎないスリムラインで、ベロアのサイドラインが入ったデザイン、そしてサテントップスとのコーディネートで、あくまで上品に。
そんなデニムスタイルにエルメスの「バーキン」をさらりと合わせてしまうあたりも、大人の余裕を感じさせて格好いい!
ジュエリーづかいに見るファッションセンスの高さ
そしてこの2人に共通しているのが、ハイセンスなジュエリーづかいです。
マダムは、カルティエのラブブレス、フープピアスにヒトデ型のダイヤパヴェピアスなど、時計を除きすべてイエローゴールドで統一。“本物”ジュエリーで、リッチな夏らしさを演出しています。
一方のマドモアゼルも同様に、線の細いゴールドジュエリーとダイヤモンドの涼やかな輝きを耳、首、手首、指にリンク。黒のミニドレスに華奢なデザインを重ねることで、等身大の軽やかな上質さを実現しています。
この2人を見て、おしゃれ上手になる一番の近道は、身近な人の着こなしとエレガントな身のこなしを日々目にし、目を肥やし、自分のものにしていくことなのだなぁと、つくづく実感したのでした。
MEMO
「揺れる&輝く」ジュエリーで夏らしさを。
さて、次回はこれまでに出会ったパリジェンヌたちに見た、おしゃれなサングラススタイルを総括! 8月13日配信予定。
写真/Olivier Leroy
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ルロワ 河島 裕子 / Hiroko Kawashima Leroy
ファッションライター。『家庭画報』をはじめ大人の女性に向けた雑誌で、ファッションやジュエリー、時計を中心に幅広く執筆。2018年より、家族とともに、拠点をフランス北部の田舎に移す。夢はワインの聖地・ブルゴーニュでB&Bを営むこと。行き当たりばったりのフランス移住エッセイ「
意外となんとかなる!? 40代のフランス移住」を同サイトで連載中。