韓国の「参鶏湯(サムゲタン)」は、丸鶏のお腹にもち米や高麗人参、くり、にんにく、しょうが、なつめ、松の実、クコの実などを詰めてタコ糸でしばり、コトコトと煮て作る薬膳スープ。
冬のメニューと思われがちですが、韓国では暑い夏に滋養強壮のために食べるのだそうです。今日は鶏手羽元を使って、家庭でも手軽に作れるアレンジレシピをお届けしましょう。
鶏手羽元を煮て酒と塩で調味したところに、もち米やしょうが、にんにくなどの食材を投入し、さらに煮込めば出来上がり。ほっと心と体がゆるむ優しい味で、食欲がないとき、疲れた時などにぴったりですよ。料理研究家・大庭英子さんの『ぜんぶ小鍋』より。
【材料 2人分】
・鶏手羽元 6本
・水 4カップ
・A [酒 大さじ2/塩 小さじ1]
・もち米(水でさっと洗い、水気をきる) 大さじ2
・しょうが(皮付きのまま薄切り) 小1/2かけ分
・B [にんにく 1かけ/干しなつめ 4個/くこの実、松の実 各大さじ1]
・大根(4cm長さのせん切り) 300g
・せり(3cm長さに切る) 30g
・いり白ごま 少々
【作り方】
1:鍋に鶏手羽元、水を入れて中火にかけ、煮立ったら火を弱めてあくを取り、Aで調味する。
2:もち米、しょうが、Bを加え、再び煮立ってきたらふたをして、弱火で約20分煮る。焦げないように、底から混ぜながら煮ること。
3:大根を加えて混ぜ、ふたをして弱火でさらに約5分煮る。せりをのせ、白ごまをふる。
具を切って煮るだけの鍋料理は、とっても簡単。肉や魚にたっぷり野菜を組み合わせれば栄養バランスがよく、おかずと汁ものが合体しているから晩ごはんはこの1品でOKです。本書ではとくに、少ない食材で作る1~2人分レシピを中心に、48品の小鍋をご紹介。味つけも和・洋・中・エスニックとバリエーション豊かで、毎日作っても飽きません。新書サイズなのでかばんにすっぽり入って、電車の中で開きやすいのも特徴です。
大庭英子(著)
定価:本体1,100円+税
撮影/伏見早織