開場20周年を迎えた新国立劇場で、中劇場に続く階段をバックに撮影。
今回ご登場いただくのは、新国立劇場バレエ団のプリンシパル・小野絢子さん。確かな技術に裏打ちされた優れた表現力と、しなやかな身体が放つ華やかなオーラで見る者を魅了する、バレエ団の顔ともいうべき存在です。2017/2018シーズンのオープニング作品『くるみ割り人形』でも主役のクララを務めます。 ――今年、開場20周年を迎えた新国立劇場。10月にいよいよその新シーズンが、新制作の『くるみ割り人形』で開幕しますね。
「『くるみ割り人形』は、家の近くのバレエ教室に通っていた頃に、初めてプロのバレエ団の公演に子役として参加できた思い出深い作品。この古典作品に、2014年に同じチャイコフスキーの『眠れる森の美女』を改訂振付したウエイン・イーグリングが、どんなふうに独自の色を入れながらクリエーションしていくのか、興味深いです」上・下/2014年初演(2017年5月に再演)のウエイン・イーグリング改訂振付による『眠れる森の美女』でオーロラ姫を踊る小野さん。デジレ王子役は福岡雄大さん。撮影/鹿摩隆司
――小野さんは、新国立劇場バレエ研修所を経て入団された、まさに“はえぬき”。このバレエ団のどんなところに魅力を感じていますか?
「作品に集中できる環境があることです。日本では、いちばん環境が整ったバレエ団だと思います。また、入団して以降、3人の芸術監督の方をはじめ、さまざまな作品、振付家に出会えたことも、私の大きな財産です」