北欧の美しき暮らしを訪ねて 第3回(全10回)私たち日本人のライフスタイルがドラスティックに変わろうとしている今、改めて北欧のスタイルに注目し、学ぶべきことがたくさんあるようです。第1部では小林聡美さんがフィンランドを訪問し、現地で出会った魅力的な人々を通じた素敵な暮らしや住まい、カルチャーをご紹介。第2部では、北欧の名品を日本の暮らしの中でセンスよく楽しむ術をユキ・パリスさんに教えていただきます。
前回の記事はこちら>> 近代フィンランド陶芸を代表するアーティスト
ルート・ブリュックの軌跡に触れる
エスポー近代美術館内に2017年にオープンした「ブリュック&ヴィルカラ:ヴィジブル・ストレージ」にて。小林聡美さんとブリュックの孫、ペトラ・ヴィルカラさん。ペトラさんはタピオ・ヴィルカラルート・ブリュック財団の事務局長を務めている。シンプルで機能的な美を追求する北欧デザインにおいて、伸びやかで親しみ溢れる芸術性に重きをおいたフィンランド陶芸は、独自のポジションを築いてきました。
ルート・ブリュックは世界的な高い評価とともに黄金期を迎えた、20世紀中期のフィンランド陶芸を牽引した女性アーティストの一人。
最大規模のブリュックのコレクションを擁する、ヘルシンキの隣町にある、「エスポー近代美術館」を訪ねた小林聡美さんをブリュックの孫、ペトラ・ヴィルカラさんが迎えました。
《宴のテーブル:ガチョウの皿》 1960年56.7×73×6センチドイツのローゼンタール製陶所から委嘱された《宴のテーブル》を構成するモチーフの一つ《ガチョウの皿》。写真は鋳込み成形(スリップ・キャスティング)の後に素焼きされたもの。釉薬を流し込んで彩色された同じモチーフの作品も残る。
〔小林さん着用衣装〕ドレス6万円/シー ニュー ヨーク(ブランドニュース) ベルト9200円/トリーレザー(スティーブン アラントーキョー) ピアス5万2000円/CYRIL(エスケーパーズ)