保護者のような気持ちで島を美しく撮ってもらったことに感謝
映画は、因島を中心に全編を瀬戸内地方で撮影。 「(完成作を観たときは)感慨深いというか。自分が知っている景色がほとんどで、それを映像で見るのは、ちょっとくすぐったいような、うれしいような。でも、改めていいところに住んでいたんだなという思いが、まず最初にきました。島を美化して書くのはやめようと思っていましたし、そういう描写も入れてないんですけど、島の人が観てもけっこういいところに住んでるわねって新しい魅力に気づくような……。うちの子、こんなに綺麗に撮ってもらってありがとうございますっていう、保護者のような気持ちです(笑)」 保護者のようと笑う湊さんに、因島のおすすめスポットを聞いてみました。原作『望郷』の中では「石の十字架」に描かれる、山頂に数百の石の観音様が並ぶ白綱山のモデル・白滝山は、「散歩コースとして軽装で登れるんです。山頂からは、海に小さい島がポコポコ浮いている景色も一望できるので、独特の風景を楽しんでもらえると思います」。白滝山は映画の撮影も行われ、貫地谷さんや大東さんも足を運んだ場所。因島を訪れる機会があれば行ってみては? 映画の世界観を立体的に味わえるかもしれません。白滝山には実際に石仏が700体以上あり、十字架が刻まれたものも。「恋人や友達と宝探し気分で行って願掛けするのもいいと思います」