栄養で筋肉量を増やし運動で筋力をつける
全身の筋力の目安となるのが握力。同年代の平均握力を下回っていたら、積極的に筋肉づくりの生活習慣を。50~54歳女性の平均は28.04kg(文部科学省データより)。筋肉が機能を発揮するには、量と質(筋力)の両方が必要です。まずは、たんぱく質をしっかり摂って筋肉量を増やしましょう。たんぱく質が体内でアミノ酸に分解されて筋肉の組織が作られるからです。
そして“食べたら動く”。運動することで筋肉内の脂肪が減って、収縮力のある質のよい筋肉になります。
また、筋肉は骨と一体化して身体機能を担っています。更年期以降、骨密度は低下しますが、筋肉を鍛えれば骨を保護することができます。
「元気なお年寄りはよく食べ、よく動き、おしゃべりも楽しんでいますね。特別な運動をしなくてもライフスタイルを“静”から“動”に変えるだけで筋肉はついてきます。健康づくりは苦ではなく、本来楽しいものなのです」
【運動・栄養指導が与える足の筋肉量と筋力への影響】
75歳以上の女性155名を対象に3か月間、運動指導とアミノ酸補充を実施。運動指導とアミノ酸補充を両方行うと、足の筋肉量と膝伸展力(下肢筋力)が有意に増加することが証明された。 撮影/西山 航 スタイリング/横瀬多美保 取材・文/浅原須美
『家庭画報』2019年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。