暮らしに美しきアートを
18世紀からウェッジウッドが取り組んできた著名アーティストとの協同作業。現代では、「アーティスト イン レジデンス」と呼ばれるプロジェクトとして引き継がれています。最新の作品として花開いたのが、英国で活躍する日本人陶芸家、細野仁美さんとのコラボレーションです。
細野さんは、ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館や大英博物館に作品を所蔵されている希代の芸術家。
彼女は現代人が求めている自然を、得意とする植物モチーフとウェッジウッドならではの素地“ジャスパー”を生かして唯一無二の造形美へ昇華しました。
花々を緻密に重ねて表した陰影が見どころで、そのために影が引き立つ淡い色のジャスパーを開発したほど。
大英博物館に展示されるピースもあり、東西の美意識と卓越した技が結びつき新たな魅力を発するコレクション、その特別な一点を間近で愛でる喜びをご堪能ください。
表情豊かな自然の情景に癒やされる
気鋭の芸術家が生み出す日本の美意識
右・フラワーベース“花霞”(高さ23.5cm)200万円 左・ボックス“春光” (縦11.5×横13.5×高さ5.5cm)70万円(各世界限定5ピース)/ともにウェッジウッドアーカイブに残されている花や葉のモチーフを柔らかい色調の“ジャスパー”と合わせた“ウェッジウッド バイ ヒトミ ホソノ”。全6作品で構成されています。
右・手作りの小さなデイジーをレイヤード。花材は入れず、陽光が当たって生まれる木漏れ日のような奥行きを楽しむアートピース。
左・海辺の小石にインスパイアされた造形に桜の葉が立体的にあしらわれた小箱。大切なお茶会で、和菓子を盛りつけるのがおすすめ。ジャスパーは使い込むほどにつやが増すのも魅力です。
表示価格はすべて税抜きです。 撮影/鈴木一彦 スタイリング/横瀬多美保 福岡直子(フード) 取材・文/小倉理加
『家庭画報』2019年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。