『望郷』は自分にとって、大切な作品
菊地監督とは、本作で初めてタッグを組んだ貫地谷さん。「菊地監督に出会えたことは本当に大きくて。 素晴らしい出会いでした」と話します。 「こんなに細かくお芝居を見て導いてくださる方って、なかなかいらっしゃらないと思うんですよ。 撮影中に、“なんで私、できないんだろう”って思うこともあったんですけど、監督は見捨てずにずっと隣にいて、丁寧に丁寧に諦めずに導いてくださって。そんな姿を目の当たりにして、 自分の関節がコキコキッて外れていって可動域が広がったような感じがします」 また、これまで演じてきた役は「元気でおっちょこちょいで、後ろ向きなのか前向きなのかみたいな、 個性の強いキャラクターが多かった」という貫地谷さんが今回演じた夢都子は「今まであまりやったことがない本当に普通の人」。 そんな役に取り組んだこと、そして監督と出会ってお芝居の可動域が広がったことで、「『望郷』は、自分の中でも 新しい作品だなという思いもありますし、大切な作品になりました」。「監督は細かいディテールを提案してくれて。その中には自分にはなかった発想もあって、固まっていた体が柔らかくなりました」